Mar 14 2020
イタリアのコロナウイルス について
こんにちは、海外ウェディングコーディネーターの林でございます。
ここ数週間、すでに日本で報道されている通り、イタリアではコロナウイルスの感染拡大により、現在、イタリアの全土で移動制限が出ております。たくさんの方からご心配いただいたり、温かいメッセージを頂戴いたしました。心よりお礼申し上げます。
イタリアのスタッフ、欧州のスタッフ、皆元気に過ごしております。
イタリアでは全土で外出禁止。生活必需品、医療品などの買い物、仕事もしくは緊急の医療以外の理由での外出は禁止されています。
土曜日、普段は子供がたくさんいる公園もこんな感じです。
でも想像以上に不便は感じません。スーパーも入場制限しているので、並ぶことはありますが、品揃えも豊富ですし、トイレットペーパーも普通にあります。スーパーでしか買えないものをリスト化して、なるべく行く回数を絞り、生鮮食品は小売のお店で。お肉はお肉屋さんで、パンはパン屋さん・・・。なんか子供の頃を思い出す(笑)今日は家の目の前の青空市で美味しそうな果物と野菜を買いました。手前右の葉はおまけでもらったバジリコの葉、スーパーではこんな大きくて元気なバジリコは手に入りません!
少し不便かもしれないけれど、自分の時間をゆっくりと取り、先送りにしていた本を読んでみる。観ようと思っていた映画を見てみる。家族と過ごす時間が増え、少し凝ったお料理を作って食べる。お菓子作りに挑戦してみる。久しぶりにトランプなんかで遊んでみる・・・。各自が工夫をして、この時期を乗り越えようとしています。
こんな一大事、不安に思う気持ちはみな同じですし、観光大国であり、中小企業が圧倒的に多いイタリア経済の先行きの不透明感は日本の比にならないほどです。それでもイタリアでは政府のことを責める人はすごく少ないように思います。口に出さないだけかもしれませんが(口に出さないでいられる国民ではないので、それはありえないのかな)、初期対応が決して成功しているとは思えないイタリアのコロナウイルス対策。それでも首相が毎晩のようにTVで国民に自分の声で語りかけ、ゆっくりと説明する姿勢に、国民それぞれができることを協力しようとしています。
オフィスに人が一気に集まらないように、自主的に有給を取る人。テレワークを推進する会社。メディアは現実を淡々と伝えるのと同時に、最前線の医療現場で頑張る人たちを報道。先週末の国際女性デーでは大統領が家族に会うこともままならない女性医療従事者に一番最初に労いの言葉をかけ、バラエティの番組の冒頭でもこういう方達への言葉を率先して伝えています。
本格的な自主検疫が始まって初めて迎えた金曜日の夜、イタリアっぽい印象的な出来事が・・・。各自の家のバルコニーに出て、みんなで歌を・・・。音楽は今の私たちには特効薬の一つ!と言わんばかり。
ほっこりとさせられるニュースですし、まだまだイタリアは精神的に健康だなと思う一面を見た感じがします。一日も早く世界が平和を取り戻し、たくさんの観光客がこのイタリアで素敵な思い出を作ってくれることを祈っています。
最後にこの場を借りて、私たち、海外在住の日本人にいち早く情報を届けてくれる在諸外国にある日本大使館で働く方々にお礼を申し上げたいと思います。3月に入って2週間、在イタリア日本国大使館から送られてきた安全のためのメッセージは25通を超えました。昼夜を問わず、イタリアの政府機関から出された情報を翻訳し、いち早く私たちの元へ届けてくださっています。おそらく、徹夜で作業をしていらっしゃるのではと思います。このような方々の手厚いサポートを受け、欧州在住の私たちは無事に過ごしております。